美容液を選ぶとき、どんなものが配合されているか、その成分も大切ですが、化粧品の90%以上を占める基剤が重要であるということを忘れてはいけません。
最近の消費者は化粧品の成分や、その濃度などにも関心が高く、高濃度な成分ばかりで商品を選ぼうとする傾向があります。しかし有効な成分も基剤によって効き目に差があったり、基剤にかぶれの原因があったりすることもありわけですから、有効成分ばかりでなく、基剤にも目をむけましょう。
美容保湿液の効果を判断するには塗ってすぐではなく時間がたってからの肌の状態をみるのが良いでしょう。朝に使った保湿美容液で夕方まで肌が潤っているかを確認したいわけですが、その日の気温や湿度の差により肌の状態は違いますし、スケジュールによって体調にも差があるため、1度で保湿美容液の保湿効果を確かめるのは難しいことです。
はっきりとした効果を確認するには、できれば1~2週間ハーフサイドテストを続けてみるのが良いでしょう。
ハーフサイドテストというのは、顔の左右どちらか片方だけに保湿美容液を塗り、半日後に左右の肌の状態をくらべるというものです。スキンタイプにより、保湿の手入れにも違いがあります。
●ノーマル肌の人は一般的な化粧水に、Uゾーンだけにセラミド配合の保湿美容液を使っての手入れをしましょう。
●乾燥肌の人は化粧水とセラミド配合の保湿美容液を顔全体に、必要に応じて目元口元だけに保湿クリームをつかいましょう。
●オイリー肌の人はビタミンC誘導体配合の化粧水と顔全体にセラミドまたはヒアルロンサン配合のノンオイル保湿美容液を塗るとよいでしょう。
●オイリードライ肌(混合肌)のひとは、ビタミンC誘導体配合の化粧水にセラミド配合の油分の少ない保湿美容液を顔全体に使うと効果的です。
保湿美容液をにふくまれる保湿成分の濃度は高いほどその保湿力も高いかというと、成分だけでなくその美容液の大半を占める基剤の問題もあるため、一概に判断できるものではありません。濃度は表示されていませんし、ねばねばした感じと濃度の高さは関係しないものもあるため、化粧品の濃度は見た目では分からないものです。
その効果はやはりある程度使ってみなければわからないので、ハーフサイドテストを試してみるのがよいという訳です。