女性ホルモンと食事について

白飯を食べて笑顔になる女性

女性ホルモンのバランスが崩れていると、身体が冷えたり、疲れが取れないなど身体に不調が現れてきます。女性ホルモンのバランスは毎日の食事や睡眠のとり方の影響を受けやすいため、もしバランスが崩れても、生活習慣を見直し、改善することで、良い状態に戻すことが可能です。

女性ホルモンは、排卵後のプロゲステロン期や、加齢により身体機能が衰え始めると、体に溜まった毒素を排出する機能も低下し、心身に毒を溜めやすくなります。では、毒になるものはなるべくとらないように、入ってしまった毒は体外に排出するには、どうすれば良いのでしょうか。女性ホルモンのバランスが崩れているときの生活はどのようになっているのか食事の面のチェックをしてみましょう。

毎日の食事で魚より肉を好んで食べる人は、肉には環境ホルモンが残留している可能性が高いことを知っておきましょう。現代の牛や豚、鶏などの家畜は抗生物質やホルモン剤などが混ぜられた飼料で育てられていることが多いため、肉類の脂の部分には特に環境ホルモンの残留が多いのではないかと考えられています。

環境ホルモンというのは、内分泌撹乱物質で、これをたくさん摂取し過ぎると体内のホルモンが撹乱され、生殖機能を乱すのではないかと言われているのです。近年低年齢で初潮をむかえる女の子が増えてきたことや、男性の精子の数が減ってきていることなどは環境ホルモンが原因の1つではないかと考えられています。化粧品やシャンプー、洗剤や農薬と、あらゆるものに環境ホルモンが存在し、全てを避けることは不可能ですが、食べ物に関しては、環境ホルモンの規制が緩い輸入肉には注意をはらうようにしたいものです。

糖質・加工食品・サプリメントについて

糖質をとると太ってしまうと考えてごはんやパン、麺類を食べないようにしている人がいます。お菓子からの糖質の過剰摂取は身体に良くないですが、炭水化物から摂るぶどう糖は脳にとって大切なエネルギーになるのです。パンやごはんなどの主食を抜くと、脳が働きません。きちんと毎日食べるようにしましょう。

加工食品やファストフード、コンビニ弁当やコンビニのおにぎりなどには、様々な添加物が含まれています。前述の環境ホルモンの影響を考えると、なるべく控えるのが賢明でしょう。缶ジュースや炭酸飲料、菓子パンやスナック菓子などをよく食べる人は、これらの食品に含まれる大量の甘味料が血糖値を急上昇させるなど、体に負担をかけています。これもホルモンのバランスを乱す要因になる可能性が高いので気をつけましょう。

夜にコーヒー紅茶、緑茶を良く飲む人は、これらの飲み物に多く含まれるカフェインに注意が必要です。カフェインを多く摂取すると、交感神経の働きが活性化し活動的になってしまいます。このとき交感神経の影響で筋肉が緊張しますから、夜間に飲み過ぎると頭痛を引き起こしたりすることもあるようです。コーヒー紅茶などカフェインを含む飲み物は、量は適量に、夕方以降には飲まないなど、飲む時間帯にも気をつけましょう。

女性ホルモンを増やすためにサプリメントを常用している人はいませんか?特に最近問題になっているのは、その作用がエストロゲンに似ている大豆イソフラボンです。大豆イソフラボンは、サプリメントによる過剰摂取で、女性ホルモンのバランスが崩れるのではないかということや、子宮内膜症のリスクが高まるのではないかといったことが懸念されています。摂り過ぎには十分注意しましょう。

体調の悪い時には自分の食生活を見直し、毒になるものをなるべく避けるよう心がけ入った毒は体外に排出するよう気をつけましょう。そうすることでホルモンの状態は良くなるでしょう。

肌に良いのは“和食”

お肌を美しく保つためには、バランスの取れた食生活はとても大切です。

肌のために食事が大切であると分かっている人はたくさんいますが、食事の内容に気をくばる時間がなくて、手軽にビタミンなどの栄養素を摂取できるサプリメントに頼っている人が少なくありません。肌にはビタミンだけではなく、ミネラルなど無数の栄養素が必要です。それらをすべてサプリメントで補うことは不可能ですし、サプリメントは天然の栄養素と全く同じというわけにはいきません。

またコンビニでお昼ご飯を買ったり外食する際に、サラダや野菜を1品つけたりするだけで栄養をすべて補えるものでもありません。お惣菜として売っている調理された野菜は時間がたつとビタミンは壊れていきますし、サラダに使われている生野菜はビタミンの少ないものがほとんどです。若い女性の中にはコンビニでおにぎりやパンを買ってランチにしたり、レストランでパスタなど麺類で昼食をすませる人が多く見られます。こういった食事の内容はほとんどが炭水化物で、美容に良い栄養素をあまり含んでいません

炭水化物に偏った食事は太りやすく、美容上もあまりよくありません。緑黄色野菜や肉魚などのタンパク質をきちんと摂ることが大切です。そのためには主食のご飯、お味噌汁などの汁物、魚や肉、大豆などの主菜、煮物などの野菜料理の副菜、の4点が揃った和食がおすすめです。1日に3回は無理でもせめて1回はバランスのよい和食をとるようにしたいものです。

食事で野菜を十分に摂取出来ていないと感じている人は、ビタミン剤でそれを補おうとします。しかし野菜のビタミンと比較すると、ビタミン剤というものは身体には吸収されにくく、数時間以内に体外に尿として排出されてしまいます。

野菜にはビタミン以外にも老化を防いでくれるポリフェノールなどの抗酸化物質が含まれています。できるだけビタミン剤に頼らず野菜から栄養を摂るようにしましょう。では野菜ジュースはどうでしょう。缶や紙パック入りの野菜ジュースは殺菌のため高温で処理されているのでビタミンがある程度壊されてしまうため、それを補うためにビタミン剤を添加しているものもあります。それに比べると生野菜のつくりたてのジュースは生野菜を食べるのと似ていますが、野菜ジュースよりも効果的にビタミンが摂取でき抗酸化力も高い青汁のほうがおすすめです。

肌の調子が悪い時、すぐにビタミン剤に手がでてしまいがちですが、その原因が本当にビタミンの不足によるものなのか確かめないでビタミン剤を飲んでしまうのは考え物です。ビタミン剤の摂りすぎは決して無害ではありません。有害になることもありますから注意しましょう。

肌荒れは、ビタミンの欠乏ではなく不規則な生活習慣や、睡眠不足が原因であることの方が圧倒的に多いものです。

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