年齢に合わせたスキンケアについて

洗顔料を泡立てる女性

年齢とともに肌は変化していきます。赤ちゃん、子供、思春期、成年期、更年期、老年期の6段階に分けて、その時期の肌の状態に合ったスキンケアを考えてみましょう。

2歳くらいまでの赤ちゃんの肌は水分が豊富で弾力があり、あまり乾燥することはありません。しかし生後しばらくの間は、顔や頭に皮脂がでることがありますが、一時的なもので、その後の赤ちゃんの肌は皮脂が大変少なく、皮膚はとても薄くて、物理的な刺激に弱いものです。

この時期のスキンケアで、特に気を付けるべきことは、肌を極力こすらないようにすることです。石鹸やタオルは特に赤ちゃん用のものを使う必要はありません。泡立てた石鹸で 軽く洗い、タオルでおさえるようにして拭きましょう。入浴後の赤ちゃんにオイルやローションは必要ありません。非常にかさかさと乾燥しているような場合は、ワセリンなどを塗ります。汗やよだれは、かぶれやすいウェットティッシュは避けて、柔らかいハンカチなどで拭くようにしましょう。この時期は、日焼け止めの使用は極力避け、衣類やベビーカーのシェードで紫外線から赤ちゃんの肌を守ってあげるようにしましょう。

10歳前後までの子供の皮膚は皮脂腺がまだ十分に発達していないので、、毛穴は目立たず、皮脂も少ないですが、肌の水分はたっぷりあるので、洗いすぎなければ、通常は乾燥することはありません。肌の状態は安定していて、スキンケアはほとんど必要ない時期です。

赤ちゃんのころよりは、皮膚は丈夫になってきていますが、積極的に日焼けさせるようなことは避け、色の白い子供はとくに紫外線に弱いので、注意しましょう。日焼けすることの多い時期ですが、普通の子供はターンオーバーが早く、シミはできません。通学時に毎日日焼け止めを使うことは、肌の負担になるのでお奨めできません。海や山に出掛けるときなどにだけ、ノンケミカルの日焼け止めを使うくらいがよいでしょう。

また、子供は汗をよくかくので、下着の素材を綿のものにしたり、汗を小まめに拭くようにしましょう。汗で痒みがでたときには、シャワー浴をさせるとよいでしょう。

18歳頃から老年期までのスキンケア

第二次性徴を迎えてから、18歳くらいまでの思春期には、コラーゲンの架橋形成が完成し、皮膚は丈夫になります。

性ホルモンの分泌により女の子は初潮をむかえ、脂肪のついた丸みのある体つきになります。皮脂腺も発達し皮脂分泌がはじまり、個人差はありますが、ニキビが出来やすくなったりすることがありますから、朝夕きちんと洗顔しましょう。この頃の日焼けは将来のシミの原因になるので、思春期に入ると、日焼け対策がある程度必要になってきます。ニキビを増やさないよう、フェイスパウダーや油分の少ない日焼け止めを使うなど、工夫しながら上手に日焼け対策をしましょう。

20代以降になると、日焼けは絶対に避けなければなりません。ファンデーションや日傘、手袋などでしっかりと紫外線対策をしましょう。

35歳を過ぎると、徐々に女性ホルモンが減少し始め、シミやシワが目立ってきます。年齢とともに水分が減り、肌は弱くなってきます。セラミドなどの成分を含んだ保湿美容液などで肌の水分を増やすケアを心がけましょう。また、肌に残っている皮脂は、皮膚を老化させる原因になりますから、朝晩2回の洗顔を励行しましょう。30代からはピーリングや、ビタミンC誘導体などを取り入れ、コラーゲンやエラスチンを強化するケアもおすすめです。

閉経を迎える前後10年間を更年期といい、この頃になると、身体と同じように、皮膚も年々変化していきます。急に肌が敏感になったり、湿疹などが出来やすくなったりすることがあります。肌の変化に合わせて、化粧品を替えてみるなどの対応が必要になってきます。自分の肌のの変化に対して否定的な気持ちにならないで、正しい知識を持ち、柔軟に対応していくことが大切です。

56歳を過ぎ、老年期になると、皮膚全体が薄くなり、刺激に対して弱くなり、皮下出血を起こしやすくなります。水分も油分も減少し、肌はとても乾燥した状態になります。痒みをともなう場合は、入浴時に毎回石鹸で洗うことは避けましょう。石鹸の使用は、週に2回程度にし、保湿成分配合の入浴剤を入れたお湯につかったり、入浴後は保湿クリームを塗るとよいでしょう。

コメントは受け付けていません。