乾燥肌とは?

頬に手を当てる女性

肌は角質層の水分量が減ると乾燥します。加齢や過度な洗顔で、肌の潤いを守るセラミドという物質が減少すると肌は乾燥しやすくなり「乾燥肌」になるのです。

人間は本来自らの水分を守る仕組みをもっていますから、空気が乾燥すると肌も乾燥して乾燥肌になるということではありません。乾燥はあくまで肌の内部の問題で、セラミドが多いか少ないかの違いなのです。

セラミドは表皮のターンオーバーとともに4週間かけて細胞内で熟成されます。この4週間の間に、表皮細胞内では脂質が合成され、細胞が死んで角質細胞に変化する瞬間に、この脂質が細胞の外に放出され、細胞のまわりを埋め尽くすのです。これが角質細胞間脂質で、細胞間を連結する役割と水分を保つ役割をしています。

セラミドというのは、多数の脂質が混ざりあってできている角質細胞間脂肪のなかの脂質の1つです。セラミドは肌の水分の80%をも維持していて肌の潤いを守る重要な役割をしています。

肌の角質層の仕組みが近年解明されて、肌の乾燥を防いでいるのは皮脂ではないことが分かってきたのです。セラミドがきちんと機能していれば肌は乾燥しないはずです。何故なら乾燥肌の根本の原因は空気の乾燥ではなく、肌の内部のセラミドの不足だからです。

冷え性の原因が気温が低いことではなく、血行が悪いことであるように、乾燥肌の原因も湿度の低下だけではないのです。人体の3分の2は水だといわれていますが、人間の細胞は水分をたくさん含んでいます。角質層は死んだ細胞の集まりですがその下は生きた細胞でその皮脂細胞からは常に水がしみ出してきます。その水分を吸いあげた角質層はセラミドに挟み込んで保ち、それが肌の水分になっています。

セラミドが減少するとしみだしてきた水分が角質層に保たれず、どんどん蒸発してしまいます。これが乾燥肌というわけです。

肌の水分のもとは体内の水分からくるものですから肌が乾燥するのはからだの水分が不足しているからではありません。肌のうるおい不足の原因は、水分を保つ役割をしてくれるセラミドの不足なのです。

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