皮膚の役割とは?

洗面台で目元を抑える女性

綺麗な肌を作るには、肌の構造を知ること、そして肌の役目を知ることが大切です。

まず皮膚は単なる皮ではなく、常にいろいろな働きをしている臓器であるといふうに考えるべきです。その構造や働きは複雑でまだ解明されていない部分もあります。

今分かっている皮膚の働きの主なものについて、知っておきましょう。

皮膚の基礎知識

皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層からできています。そして表皮も角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4層から成り立っています。この皮膚組織は、保護作用を持っています。

表皮の1番外側の角質はバリア機能があり、太陽光線の一部分を除き、ほとんどの物質を通さないという働きをしています。だから素手でいろいろな物を触ることができるのです。太陽光線も大部分は表皮の最上部で反射、散乱されますが、紫外線はある程度透過します。

表皮基底層ではメラニン色素を合成し紫外線を防ぐ働きもしています。肘や膝や踵などは、刺激が多く加わる部分なので、その部分の皮膚は物理的な防御機能が働き、角質層が厚くなり内部の臓器を守ろうとしています。

また、角質表面の皮脂膜は細菌の繁殖を防ぐために、いつも酸性に保たれています。真皮は曲げたり伸ばしたりの運動に対応できるように弾力のある繊維でできています。そして皮下脂肪はクッションの役割をはたしています。

皮膚が持つ働き

皮膚は体温調節作用があり、寒さ暑さから身体を守る働きをしています。皮膚表面の毛細血管を開いて熱を放出したり、寒いときには立毛筋が収縮して体温が奪われるのを防いだりします。

また、皮膚には知覚作用があり、触覚、痛覚、温覚、冷覚、圧覚を神経を通して伝える役目をしています。

汗腺からは汗を分泌し塩分やアンモニアなどを排泄したりという機能もあります。

また表皮はコレステロールやセラミド、プロビタミンD3など必要なものを作り出す働きもしています。

そして、ほんの少しですが皮膚は呼吸もしています。皮膚呼吸は、遮断されても身体には害のない程度のものです。表皮細胞は免疫や炎症にも影響するような様々な伝達物質を放出していることも知られています。

皮膚はいろいろなものから保護する働きをしているため、基本的には物を吸収しにくい構造になっています。毛穴の中は、皮脂がたくさんあるため水性の物質は肌からは吸収されにくく、皮膚を通過しやすいのはステロイドや、ビタミンAなど油性のものということになります。

このような皮膚の構造や働きをきちんと理解し正しいスキンケアを心掛けましょう。

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